大学評価学会設立準備事務局ニュース No.3

2004.3.26 発行:大学評価学会設立準備事務局

龍谷大学 重本研究室 気付

e-mail:a97003as@ryukoku.seikyou.ne.jp

Tel075(645)8630 (重本)8634(細川)

 

大学評価学会設立大会・総会の準備進む

 いよいよ今度の日曜日に大学評価学会の設立大会・総会が開催されます。準備委員会・設立準備事務局では、大会・総会の成功に向けて最後の準備をすすめています。大会まで1週間となった321日には、第3回準備委員会を開催しました。そこでの議事を簡単に報告します。

 ・「もうひとつの『大学評価』宣言」(「大学評価京都宣言」)の文案を確認しました。

・総会に提案する規約(案)を一部修正の上、確認しました。

・年会費については、発起人からの提起を受け、年7,000円とする案を確認しました。

・総会に提案する運営委員の案を確認し、事務局長から委員の候補者に要請することとなりました。

・総会に、五つの専門委員会の設置を提案することを確認しました。委員会の名称は、評価の哲学専門委員会、高等教育評価専門委員会、学術・研究評価専門委員会、大学経営・管理評価専門委員会、大学人権・ジェンダー評価専門委員会です。

20053月の『現代社会と大学評価』創刊号刊行に向け、学会年報編集委員会をもうけることを確認しました。

 

第3回月例研究会に12人の参加

大学評価学会設立準備委員会では、321日に第3回月例研究会を開催しました。前回と同様に二つの報告があり、12人の参加者によって活発な議論が行われました。福田菊氏(龍谷大学)からは「大学に求められるものこの間の経験からのテーマで、碓井敏正氏(京都橘女子大学)からは「評価の限界と可能性−大学評価から授業評価まで−」のテーマで、それぞれ報告がありました。

福田氏は、この間自身が経験した事例を紹介し、学生の自主活動に対する支援と教授会自治について問題提起しました。学生の積極的な活動を紹介する一方で、大学側が管理的な対応を行い、学生の自主活動を阻害している実態を明らかにしました。また、教授会の自治が侵害され、教員の権利も脅かされていることを指摘しました。

碓井氏はまず、戦後の高等教育政策について概観しました。その中で、問題点の一つとして、国による大学支配のありようが直接支配から競争による管理へと移ってきていることを指摘しました。そして、横(同僚)からの評価・下(学生、市民)からの評価が重要であると述べました。また、資源配分の原理についても考察を加えました。さらに、授業評価を中心に個人評価についても、自身の経験も踏まえながら、問題提起しました。

設立発起人は140人に(325日現在)

「ニュース」第2号では、発起人の数が132人に達したことを紹介しましたが、その後も賛同いただける方は増えており、325日現在で発起人は140人となりました。発起人以外の会員数も32人となっています。この間の入会の特徴は、電子メールを通じての直接申し込みが多いということです。そして、入会すると同時に、設立大会にも参加するとの意向を伝えてきていることです。設立準備事務局では、大学評価学会に対する関心と期待が高まっていることを実感しています。

 

◇◇ 今後の予定 ◇◇

44日(日)第4回月例研究会

場所:龍谷大学深草学舎紫英館2階第1共同研究室

  話題提供者:中村征樹氏(東京大学先端科学技術研究センター)

  「大学評価と大学界改革−『大学界改造要綱』(藤原書店)とアレゼールについて−」

5月 月例研究会(東京)

テーマ:「東京都立大学・横浜市立大学「改革」問題」(仮題)

   ※ 東京都立大学、横浜市立大学関係者に話題提供を依頼(予定)

6月 月例研究会(東京)

テーマ:「フランスの大学改革運動と大学評価」(仮題)

  ※ 岡山茂氏(早稲田大学)に話題提供を依頼(内諾済)

911日(土)秋の研究集会(キャンパスプラザ京都)

 

大学評価、大学改革についての資料紹介

 次の資料を、設立大会会場で販売します。『大学界改造要綱』は著者割引で格安で購入いただけます。

1)高等教育研究会『大学創造』第14号、20041

「評価問題を問う」と題したシンポジウムの特集号です。報告者(執筆者)は、木村元氏(一橋大学)、大山泰宏氏(京都大学)、細井克彦氏(大阪市立大学)です。定価1,050円のところを1,000円で販売します。

2)アレゼール日本編『大学界改造要綱』藤原書店 2003 4

アレゼール日本(高等教育と研究の現在を考える会)は、フランスの大学改革運動ARESERAssociation de reflection sure les ensegnements superierus et la recherche)と連帯して結成されました。詳しくは、http://areserjp.org/をご覧ください。定価3,465円のところを2,800円で販売します。

【近刊紹介】『ねっとわーく京都』20045月号(4月上旬に刊行予定)に、大学評価に関しての田中昌人氏(設立準備委員会代表)のインタビューが掲載されます。田中氏は、大学評価学会について、ご自身の思いを熱く語っています。『ねっとわーく京都』は月刊誌ですが、毎年1回「大学のまち京都」特集を行っています。編集部と京都私立大学教職員組合公費助成推進会議との共同編集で、今回は12回目の特集となります。問い合わせ先は、ねっとわーく京都刊行委員会(電話:0752133107FAX0752133106)です。