待ちに待ったシリーズ第3巻が刊行されました。本書の「まえがき」では以下のように書かれています。 「新自由主義『改革』は福祉、教育、医療などにも及び、とりわけ高等教育改革の分野ではグローバル化の波に乗って、世界的な潮流になった。ここではこれを新自由主義高等教育改革と呼ぶ。・・・・・にはいくつかの特徴がある。その1つが『小さな政府』論にもとづき『官から民』へという流れをつくった規制緩和、撤廃、市場化・民営化などである。・・・・・。2つには、アカウンタビリティと質保障の強調である。これらの接点に大学評価が位置づく。・・・・・3つには政策レベルでは『選択と集中』が行われ、日の当たる分野とそうでない分野の明暗がはっきりとし、選別と淘汰、格差と貧困が高等教育の分野でも歴然としたことである。以上のような一般的状況認識をもとに、国際比較の視点を含んでいくつかの地域や国の大学改革と評価を検討した場合に何が見えてくるのかを本書では取り扱っている」。 多くの方々に読んでいただきたいと思います。
目 次 | まえがき T 日本における大学評価の政策と現状 第1章 高等教育政策の現段階と大学評価 第2章 運用の実態にあらわれた国立大学法人評価の問題 U アジアにおける動向 第3章 インドネシアにおける大学改革・評価 第4章 韓国における大学改革と評価 第5章 中国の高等教育改革と大学評価の動向 第6章 ベトナム高等教育改革の構造と質保証問題 V 欧米等における動向 第7章 ニュージーランドの大学改革と評価 第8章 現代ドイツにおける大学改革と評価 第9章 グローバリゼーションの中の大学改革と評価 あとがき <執筆者紹介> |