シリーズ第2巻が刊行されました。本書の「はじめに」では以下のように書かれています。 「・・・・・・周知のように、いまおかれている大学の状況は楽観できず、大学はその生き残りをかけて、今後ますます、経営体としての様相を呈していくのではないかと危惧する。しかし、そのような『生き残り』のためにも、むしろ学習環境、職場環境、地域環境をめぐり、あるいは社会に対して大学はどうあるべきか、という点からのあらたな議論が不可欠となってくるはずである。そのことが『大学評価』を考えるにあたっても必ずや念頭におかなければならないことでもあろう。 本書では、筆者のそれぞれの立場から、主に大学におけるハラスメント(アカデミックなものやセクシュアルなものを含む)の実態とそれを温存、再生産している大学の特異な体質・構造の問題の解明、その上でハラスメント防止に向けた対策などが建設的に展開されている。さらには、そのような問題関心に立って、大学が担うべき社会的役割、もしくは責任について積極的に述べられている。つまり、本書での諸論文は、『大学評価』にきちんと向き合うための重要な論点を提供してくれている」。 多くの方々に読んでいただきたいと思います。
目 次 | はじめに 第1章 市民の立場からの大学評価 第2章 アカデミック・ハラスメントのない大学に向けて 第3章 「ハラスメント」と大学 第4章 大学評価問題の急所 第5章 アカデミック・モビングと大学運営 <執筆者紹介> |